シミを染み抜き屋目線で(かなり)大まかに分けると、二種類に分かれます。
油性(脂、インク、口紅など)のシミと、水性(飲食物、汗、血液など)のシミです。
油性のシミと水性のシミは、それぞれに染み抜きに使う洗剤・薬剤及び染み抜き方法が異なります。
油性のシミは(基本的に)石油系溶剤を始めとする油溶性の脂を溶かす薬剤を使う必要がありますし、水性のシミは水溶性の洗剤などと水を使う必要があります。
油性のシミは油性の染み抜きで落とす必要がある
ですので、脂などの油性のシミが付いた場合、ご家庭で洗濯をしても落ちないということはよくあることです。
そのような経験をされた方も多いのではないでしょうか?
ニットのワンピースに、食事の脂が付いてしまったそうです。
さらに、慌てて市販のシミ抜き剤で染み抜きを試みたそうで、シミ抜き剤を使った箇所は不自然に生地に硬さが出ておりました。
市販のシミ抜き剤は、まず役に立たない
ドラッグストアやネットなどで、外出先でシミが付いた時の応急処置が出来ると謳ってシミ抜き剤の類が何種類も売られておりますが、染み抜き専門店として断言します。
市販のシミ抜き剤はほぼほぼ役に立つことはありません。
役に立たないだけならまだ良いのですが、衣類の素材とシミ抜き剤の成分の相性が悪い場合は、生地の色が脱色・変色したり、時には生地の脆化や破損が起こる可能性もあります。
シミが付いて気が動転してしまう気持ちは分かるのですが、くれぐれも大事なお召し物に市販のシミ抜き剤を使って台無しにしてしまわないようにお気をつけください。
シミ抜き剤で生地が変質していないかが心配でしたが、何とかセーフだったようで、綺麗に落とすことが出来ました。
【参考価格】画像部分のみの染み抜き 5,000円程度(税別)
(※注※染み抜きは洋服の生地の素材・色合い・シミの濃さなど、状態によって料金が変わってきます。あくまで一例の参考価格となります。クリーニングその他加工は別途料金となります。)